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北海道の農家と漁師の台所。親子3世代で楽しめる大人のファミレス『北海道レストラン 仙台店』長町南に12月3日オープン!

OPEN初日。全国各地から仲間が集い、オールスターでの営業を開始。この絆が一番の強さ。
大きく目立つ看板が目印。
テーブル6名席
原始焼きは炉端で。ライブ感満載。
掘りごたつ席。仕切りをとれば団体様でも利用可能(36名席)
カラオケ付き個室(8名席)
お子様用おもちゃグッズ。お子様にもれなくプレゼント。
北海道厚岸町「大澤さん」の生牡蠣。365日1個100円。写真は「黒胡椒と山わさび」「カルパッチョソース&フライドオニオン」「ハラペーニョ&サルサ」の味付き。1個180円、3個480円。税別。
自社ブランド「北の海王」有頭ほっけ開き原始焼き 1280円(税別)
イタリア産「グラナパダーノ」目の前で仕上げる、巨大ホールチーズのクリームパスタ 980円(税別)
完成。
牡蠣漁師大澤さんが副業で採る厚岸産あさりの酒蒸し 680円(税別)
(株)U.N.E蝦夷 代表取締役 田中秀明氏。

飲食業に携わるきっかけ

(株)U.N.E蝦夷代表取締役:田中秀明氏は大学3年の頃初めて飲食業にアルバイトとして携わり、厳しいながらも飲食業の楽しさに惹かれていた。ちょうどその頃、両親も飲食業へと転職、自営業として弘前でちゃんこ鍋屋を営んでおり、田中氏は大学卒業後実家を継ぐ約束もないまま札幌のちゃんこ鍋屋へ研修に行くこととなった。もともと飲食業で働こうとは思っていたが、まさか自分の父親がちゃんこ鍋屋を経営しているとはこの時まで気づくことはなかったし、自身も弘前に戻るつもりはなかったため、「思わぬ方向に事が進み始めたな」と漠然と考えていた。

札幌での研修を終え、弘前の実家に戻ったのは24歳のときだった。現場で働いていた実姉と入れ替わる形で入店。そこから3年はホールリーダーとして働いた。27歳のとき、厨房にいた料理人4人が引き抜きに合い退職、もともと芳しくなかった経営状況は一気に悪化していった。経営者である父親はやれるところまでやるの一点張り、田中氏は危機感に苛まれていたものの、実際どうしたらいいのかわかず悶々とした日々を送っていた。

経営者・相馬慶一氏との出逢い

出口が見えない状況の中、頼りにしたのは小中学校の同級生、相馬慶一氏((株)ルンゴカーニバルCEO/(株)蝦夷ホールディングス代表取締役)だった。帰省のたび店に顔を出してくれる相馬氏はその時すでに札幌で複数の飲食店を経営しており、北海道食材の仕入れ等も対応してくれる近い存在でもあった。現金もなく完全に行き詰っていた田中氏はプライドを捨て「何かないか?」と洗いざらいさらけ出し相談することにした。相馬氏から出た結論は4つ「今のままいくか」「プロデュースするか」「業態変更するか」「辞めるか」だった。田中氏としては業態変更を望んでいたが、相馬氏からは「同級生と組むということはもう友達じゃなくなるということ。時期も尚早だ。」といったんは断られている。相馬氏の中では実はこの時すでに将来のビジョンが出来上がっており、40歳で地元弘前に出店することを決めていたという。そのために自らを磨き深掘りし虎視眈々と努力を重ねているところだった。とはいえ、田中氏の状況は悪化の一途をたどっており、金策も尽きていた。

「じゃ、やるか」相馬氏の決断を田中氏は複雑な思いで受け止めた。「助かった。でも、これでもう友達じゃなくなる。」しかしそこからは悩む時間などなかった。札幌から呼んだ内装業者が飛んだこと、そのためにオープンが1か月以上遅れたこと、出店のために相馬氏から借りるお金が倍に増えたこと、いろんなことが起きすぎて、その時何が起きているのか理解できていなかったという。そして目まぐるしく変わっていく状況の中、2012年9月1日、本来は相馬氏の集大成として故郷に出店予定だった「北海道レストラン」を(株)ルンゴカーニバルのプロデュースのもと田中氏の1号店として出店することとなった。田中氏、33歳の時だった。

繁盛慣れしている仲間との差

北海道レストランをオープンしてから3か月くらいは月商500万~600万、田中氏の体感としては「忙しく目一杯」働いていた。日々の営業はもちろんのこと、毎朝5時までの相馬氏や手伝いに来てくれている相馬氏の仲間とのミーティングは体力的に限界を迎えることも多く、当初65㎏あった体重が50㎏まで減少。しかし、この魂の交流が4か月目以降から数字として表れ、半年後には月商1,000万を超えるようになった。相馬氏たちには想いがあった。「絶対に故郷で失敗できない」こと、「街に必要とされる店はこんなもんじゃない」ということ。だからこそ田中氏が限界を超え自分たちと同じ在り方になってくれるまでサポートを続けた。田中氏はとり憑かれたように働き、飲食業を楽しんでいた。やっとお客様から自分の店が認められた喜びでいっぱいだった。

「そろそろいいんじゃない?自分の好きなようにやったら?」相馬氏からのGOサイン、お客様から必要とされる喜び、精神的にも体力的にも満たされ、このまま突き進んでいく予定だった。が、1年もたたないうちに食中毒を発生させてしまい、原因不明のまま1週間の営業停止をやむなくされた。当時5人の社員の給与や、お客様への保証、タイミング悪く座敷のリニューアルをしていた分の費用等、またもや現金がなくなってしまう。「そんなにうまくはいかない。調子に乗るなということだ。」納得して先に進むしかなかった。不幸中の幸いはお盆前の1週間だったこと。お盆に入ると大型店として重宝され噂は風化、売上はすぐに戻った。「街の人に必要とされている」ということをしみじみ体感できた出来事だったという。その後2015年10月に秋田に2店舗目をオープン、2016年8月には盛岡に3店舗目を共同出資でオープン、2018年10月には山形に蝦夷ホールディングスの1店舗目として北海道レストランがオープンした。

この山形店に1年間、相馬氏とともにサポートで入ることに田中氏には大きな意義があった。相馬氏が本来やろうとしていた「全力」を間近で体感したい、相馬氏の店づくり、人づくりを学びたい、そのための1年間だった。

『北海道レストラン 仙台店』ついにオープン

そして2019年12月3日、念願の仙台店オープン。東北一の都、仙台への出店には並々ならぬ思いがあった。これまで弘前、秋田、盛岡、山形とオープンしてきて、どんどん気持ちが入っていく。「東北は俺が行く」相馬氏に宣言したのも覚悟の表れだった。宮城の人へも北海道の美味しい食材を食べてもらいたい。自社農園で育てたじゃがいも、大根、にんじん、玉ねぎ、かぼちゃ、とうもろこし。北海道厚岸の生牡蠣を通年とおして1個100円で。生産者が丹精込めて作った本物の食材を、安心安全に安く提供する。親子3世代が食卓を笑顔で囲める空間、それが『北海道レストラン』だ。

店内は炉端を囲むコの字型に設計されており、カウンター席6席、テーブル席4人掛け×5、8人掛け×4、座敷席4人掛け×5、10人掛け×1、掘りごたつ席4人掛け×2、6人掛け×2、8人掛け×2、カラオケ付き個室8人席×1、の合計132席。通路もゆとりある作りでフラットなためお子様やお年寄りでも移動しやすい。自慢のメニューは「北海道厚岸産生かき 1個100円(税込)」「巨大ホールチーズのクリームパスタ980円(税込)」「大人気!自慢のポテトフライ 480円(税別)」「自社ブラント 北の海王 有頭ほっけ開き原始焼き 1280円(税別)」等、北海道が目白押し。ドリンクに関しては定番メニューの他、仙台限定メニューとして「サンタの髭もどき 580円(税別)」「リコピタンD 580円(税別)」「北海道フルーチェ 680円(税別)」等。飲み放題メニューは120分で1500円(税別)~もある。

今後の展開

「北海道レストラン」を掲げ再出発した2012年から7年。経営者としての今後の意気込みを聞いた。「人との向き合い方を密にする。濃く、温かく、関わる人すべてに想いを寄せていく。」魂で向き合い相手を思う、人としての在り方に立ち返ることで仲間と志一つに、北海道を東北に発信していく。

(取材=澤田てい子)

店舗データ

店名 北海道レストラン 仙台店
住所 宮城県仙台市太白区長町8丁目18番3
アクセス 地下鉄南北線長町南駅(長町モール出口側)から徒歩5分
電話 022-395-5258
営業時間 ランチ 11:30~14:00(L.O.13:30)※2月から開始いたします。ディナー 17:00~23:30(L.O.23:00)
定休日 12月31日、1月1~3日
坪数客数 74坪132席
客単価 ディナー 3,500円
運営会社 株式会社U.N.E 蝦夷
オープン日 2019年12月3日
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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