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宮城に美味しい湯麵を広げたい!独立して10年目にして初の昼業態。湯麵専門店『餃子と濃厚湯麵 あおば』2021年6月28日亘理郡山元町にオープン!

看板メニュー「特製濃厚タンメン(海苔3枚,味玉,ジーパイ全部のせ)」1,100円
麺はスープが適度に絡む太めのワシワシ系。食べ応え抜群。
辛旨!「辛タンメン」900円
「手づつみ焼き餃子(8個)」350円
「台湾水餃子(5個)」450円
店の一画にある作業場で毎日餃子を手作りしている。
店内は広々。小さなお子様がいても安心な座敷席、仲間内で楽しめるテーブル席、1人客でも広々使えるカウンター席がある。
店長兼料理長の富塚邦春さん(左)とお昼の接客担当の下山梨穂さん(右)

飲食業に携わったきっかけ

仙台市中野栄駅前で「大衆酒場 魚18番」「串焼き ぽんず」の2店舗を展開する(株)PONZ(亘理郡山元町、代表取締役社長:下山弘樹)は、2021年6月28日、宮城県亘理郡山元町山寺字新清水34-2に、『餃子と濃厚湯麵 あおば』をオープンした。
下山氏が飲食業界に入ったのは専門学生時代。国分町でドリンクの種類が200種類以上もある飲食店のアルバイトが最初だった。その後、ホストやキャバクラのキャッチ等、約1年半の間、国分町であれこれ試しながら日々を過ごしていた。そんな中、仲のいい友人から声をかけられ20歳のとき北海道に渡ることになる。当初は黒服の仕事をする予定だったが実際の状況が自分に合わないと急遽判断、すすきのでホストとして再スタートを切ることにした。店のNO,1、NO.2とも仲良くなり一緒に歌舞伎町で一旗揚げよう、という話にもなったが自分は歌舞伎町へは行かず、別の店の店長に抜擢され北海道に残ることになった。
人生で初めて人の上に立つ経験だった。

震災後、また飲食業界へ

23歳を過ぎた頃、宮城に戻り昼の仕事をしようと運送屋に転職をした。しばらくたって震災が起き、配達先が沿岸の生産者が多かったこともあって仕事は激減。会社は人員削減を検討しなくてはいけない状況に陥っていた。自分以外の社員は先輩であることや家庭があることを考えると自分が会社を去ることが一番いいように思えて退職を決意した。
会社を辞めてからは趣味のサーフィンをしに全国の海をまわった。先のことを考えても仕方がない、今を楽しもう、とあまり深くは考えず日々を過ごしていた。
そんな折、サーフィンで知り合った飲食店経営者から「BARをやるから店長にならないか?」と誘いを受ける。よくよく考えた結果、「どうせやるなら自分でやりたい」と、声をかけてきてくれた経営者にお願いをし一緒に物件を探してもらい、契約も手伝ってもらい、お金まで借りて独立することにした。2011年12月のことだった。
BARの店名は『BAR PONZ』飼っていた犬の名前にした。1年半後の2013年6月には名取に2店舗目『多国籍居酒屋 IFUU』をオープン。さらにその1年半後の2015年12月には中野栄駅前に3店舗目『大衆酒場 魚18番(うおはこ)』をオープンさせた。
人材も資金も順調な中、2店舗目の店長が独立したいと申し出たことで、もともと狭かった『多国籍居酒屋 IFUU』を閉じて、3店舗目のはす向かいに『大衆楽園イロトリドリ(現、串焼きぽんず)』を2018年12月にオープンさせた。

昼業態へのチャレンジ

順調に店舗展開を果たしていた下山氏もコロナ禍で一気に状況が悪化。店の場所は仙台市内から大きく外れた中野栄駅前。駅を使うサラリーマンや地元の人が動いてくれないと営業にならない。
もともと自社の戦略として焼肉業態とラーメン業態には手を出さないと決めていたがそんな場合ではなくなった。コロナ禍でも、1人でも食べに来てくれる業態は何か、必死で考えた末に出たのが「湯麵専門店」だった。湯麵であれば野菜も取れるし健康志向になっている現在、受け入れられやすいのではないか。そこからはあちこちに出かけて食べて調べて湯麵を研究する日々。そんな中、救ってくれたのがまたもや飲食店経営者仲間だった。中華料理出身、飲み仲間でもある彼から「手伝いますよ」の快いひと言。レシピを提供してもらい、納得する味にたどり着いたところでまずは『串焼きぽんず』の昼業態として2021年2月末からプレオープンさせることにした。
いずれは現在の場所に店を構えることを決めていたので、店の名前を知ってもらうため、味を整え自分たちの味にしていくためのステップだった。

ようやく開店!『餃子と濃厚湯麵 あおば』

2021年6月28日、ようやく亘理郡に念願の『餃子と濃厚湯麵あおば』を開店することができた。店名は生まれたばかりの第4子の名前をつけた。レシピは『串焼きぽんず』でプレオープンしていた時代のものをカスタマイズし、自社オリジナルのスープを完成させた。
亘理は自分の地元でもあり馴染み深い土地。求人もそれほど多くない場所なので働きたい仲間がすぐに集まった。店主兼料理長は同級生、お昼の接客担当は昔一緒に働いていた自分の嫁や仲間のお母さん、雇用を生むことができたこともこの土地で開店したからこそだ。
メニューはずっと温めてきた「濃厚タンメン(800円)」だけではなく、鶏拝(ジーパイ)を乗せた「鶏拝タンメン(1,000円)」海苔3枚、味玉、鶏拝を全部乗せた「特製濃厚タンメン(1,100円)」を基軸に、味噌味、塩味、辛口(小辛、中辛、大辛、辛激)を開発。さらに、メインとして「手づつみ焼餃子(350円)」と「台湾水餃子(450円)」も自社で毎日手作りしている。
今回開発した湯麵は野菜も多くヘルシーではあるが濃厚なので、口をさっぱりさせるため焼き餃子に関しては小さめの一口サイズで肉を使わず餡は野菜だけ、台湾水餃子に関しては五香粉の香りと味わいで癖になる味に仕上げている。
ずっとやらないと決めていた業態に思い切って舵を切った下山氏だったが仕上がった濃厚湯麵には手ごたえを感じている。今後は、この「濃厚湯麵」と「手づつみ餃子」を軸に、「濃厚湯麵専門店」を宮城に広めていきたいと考えている。

(取材=澤田ていこ)

店舗データ

店名 餃子と濃厚湯麵 あおば
住所 宮城県亘理郡山元町山寺字新清水34-2
アクセス 山元インターチェンジから南に車で3分
JR常磐線山下駅からタクシーで5分
電話 0223-29-4676
営業時間 昼の部11時~15時、夜の部17時~21時 
定休日 毎週火曜日
坪数客数 29坪 カウンター6席、 テーブル席6名×3、 座敷席6名×4
客単価 900円
運営会社 株式会社PONZ
オープン日 2021年6月28日オープン
関連リンク Instagram
関連リンク 系列店 魚18番 HP
関連リンク 系列店 くし焼きぽんず HP
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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